ハードコア・パンク(Hardcore Punk)は、パンク・ロックをさらに速く、激しく、過激に突き詰め、商業主義を拒絶した純化形態です。
1970年代末、ロンドン・パンクなどの初期パンクが商業的に成功し、ファッション化したり「ニュー・ウェイヴ」のようなアート路線へ進みました。
それに反発した若者たちは、 「パンクの本来の怒りや衝動を取り戻す」ことを目的として、アメリカ(ロサンゼルス、ワシントンD.C.、ニューヨーク)やイギリスで同時多発的に活動を開始しました。
主な特徴
ハードコア・パンクは、音楽性だけでなくその「生き方(アティチュード)」に強いこだわりがあります。
-
超高速と短さ: 1曲が1分台、時には数十秒で終わることも珍しくありません。BPM(テンポ)は極限まで速められています。
-
激しい怒りと叫び: メロディを歌うというより、社会への不満や個人的な苦悩を「叫ぶ(シャウト)」スタイルが主流です。
-
DIY精神の徹底: メジャー資本を嫌い、自分たちでレコードを制作し、小さなライブハウスでコミュニティを作る独立独歩の姿勢を貫きます。
-
ライブ文化: 観客がぶつかり合う「モッシュ」や、ステージから飛び降りる「ステージダイブ」など、身体的な激しさが特徴です。
-
思想の多様化: 飲酒・喫煙・薬物を否定する「ストレート・エッジ」や、ベジタリアニズム、反戦思想など、ストイックな思想を持つバンドも多く現れました。
その後の影響
1980年代後半以降、ハードコアはさらに細分化し、多様なジャンルを生み出しました。
これらはすべて、ハードコア・パンクが持っていた「純粋なエネルギー」を源流としています。