オルタナティヴ・メタル(Alternative Metal)は、ヘヴィメタルの重厚なサウンドをベースにしながら、オルタナティヴ・ロックの実験精神や異ジャンル(ファンク、ヒップホップ、産業音楽など)を融合させた、型にハマらないメタルです。
誕生の背景
1980年代後半、華やかで様式美を重視した「へヴィメタル」が商業的に飽和状態となりました。
これに対し、「もっと自由で、もっとリアルな感情をぶつけたい」と考えたバンドたちが、メタルの重圧感は残しつつも、パンクやファンク、グランジなどの要素を自由にミックスし始めたのが始まりです。
1990年代に全盛期を迎え、現在のモダン・メタルの基礎を作りました。
主な特徴
オルタナティヴ・メタルは「これがメタルだ」という固定観念を崩す工夫が随所にあります。
-
異ジャンルの積極的な導入: 金属的なギターリフに、ファンキーなベースラインや、ヒップホップ的なリズム、ノイジーな電子音などを組み合わせます。
-
伝統的な「速弾き」からの脱却: 正統派メタルの象徴である超絶技巧のギターソロをあえて排除したり、簡素化したりすることが多いです。
-
内省的で複雑な感情表現: 歌詞のテーマは、社会への怒りだけでなく、自己嫌悪、孤独、精神的な葛藤など、よりパーソナルで「生々しい」ものへと変化しました。
-
独特の歌唱スタイル: きれいなハイトーンだけでなく、つぶやき、叫び(スクリーム)、ラップ、さらにはメロディアスな歌唱を1曲の中で自在に使い分けます。
「ニュー・メタル(Nu-Metal)」との関係
1990年代後半に爆発的人気となった「ニュー・メタル(Korn、リンキン・パーク、スリップノットなど)」は、このオルタナティヴ・メタルの中から、特にヒップホップ色やグルーヴ感を強めた一派が独立・巨大化したものと言えます。現在では両者を一緒にして語られることもあります。
▼オルタナティヴ・メタルジャンルの日本のアーティスト